スコーン

スコーンの食べ方、楽しみ方


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●スコーンとは


スコーン(scone)は、オーツ麦を使ったスコットランド地方の菓子「バンノック」(bannock)が原型となっている、シンプルな固いパンです。

正式なスコーンの食べ方

現在では、スコットランドのみならず英国全土で広く食べられています。

「スコーン」という名前は、スコットランドの古都パースにある「スクーン宮殿」が起源。

スコーンの形は、この宮殿にある「石」に由来します。

歴代のスコットランド王は即位の儀式で、大きくて平らな石に腰をかけて戴冠しました。この石の形を模したのが、今のスコーンだというのです。

縁起のいい形なんですね。

スコーンとリンゴのジャム、クロテッドクリーム



●スコーンの食べ方


スコーンは、二つに割って、クロテッドクリームとジャムをのせて食べます。

①オオカミの口と呼ばれる割れ目に沿い、手で横に二つに割る
②クロテッドクリーム、ジャムをのせていただく

スコーンの正式な食べ方
(手で2つに割る)

横に割っていただくのがマナーであり、縦に割ることは「王に対する反逆」としてタブーとされています。

「そんな大袈裟な」と思いますが、スコーンの由来を考えると、縦割りは「王座を真っ二つに割る」感覚なのでしょう。

確かに横に割れば、見た目は「真っ二つ」という感じではありませんね。

クロテッドクリームやジャムを塗るためのナイフは刃先が丸くなっているのも、王座の石に先の尖ったナイフで触れないように、という意味があるのだそう。

クロテッドクリームをぬる
(クロテッドクリームを塗る)


クロテッドクリームもジャムも、手加減せずにこんもりとのせるのが本場流。「この時ばかりはカロリー気にしないで食べる」のだそうです。


ジャムをスコーンにのせる
(ジャムを塗る)


スコーンにクロテッドクリームとジャムをのせて完成
(できあがり)

ほら、今すぐかぶりつきたいくらい、おいしそう……



●クロテッドクリームとは


スコーンを食べるとき、クロテッドクリームはぜひともほしいクリームです。

バターやホイップクリームで代用はできますが、できればクロテッドクリームが手に入るといいですね。

クロテッドクリームは、乳脂肪分の高い、濃厚な固まったクリームです。

イギリス南西部のコーンウォール、デボンシャーの特産品で、主産地の名前から「デボンシャークリーム」とも呼ばれ、妖精がデボンシャーの人たちにクリーム作りを教えたという伝説が残っています。

デヴォン式とコーンウォール式

妖精に教わったクリームなんて、メルヘンチックで素敵ですね。


【コーンウォール・スタイル】
スコーンにジャムを塗った上にクロテッドクリームをのせる。クロテッドクリームが熱いスコーンに接しないので溶けにくく、クリームそのものの味が楽しめる。だらだらと垂れないので、立食パーティーなどに適している。

【デヴォン・スタイル】
スコーンにクロテッドクリームを塗ってからジャムをのせる。じゅわっと溶けたクロテッドクリームがスコーンに染み込んでおいしい。



●クリームティーというスコーンのためのティータイム


「クリームティー」という、ティータイムのスタイルがあります。

「アフタヌーンティー」のほうが知名度が高いかもしれませんね。

クリームティーは、アフタヌーンティーに比べるとかなりシンプルで、「紅茶とスコーンだけ」のティータイムです。


(写真は特別な猫ねこクリームティーセット)


紅茶とスコーンなのに、なぜ「クリーム」ティーなのかというと、クロテッドクリームが付くからです。

スコーンとクロテッドクリームは、もはや「常にセット」と思ったほうがよさそうですね。

メイフェアは英国紅茶サロンなので、クリームティーもアフタヌーンティーもご用意しています。


(写真は猫ねこアフタヌーンティー)



●スコーンはパサパサで食べにくい?


たまに「スコーンはパサパサで食べにくいのよね」とおっしゃるお客様がいらっしゃいます。

確かに、しっとりした食べ物ではありませんが、もしかしたら召し上がり方にも原因があるかもしれません。

クロテッドクリームとジャムをたっぷりのせたスコーンをパクッとかじったら、すかさず紅茶で後追いするのが正式な食べ方です。

気軽なクリームティーで「スコーンの正式な食べ方」なんて気にすることはありませんが、「本場流の食べ方」ぐらいに捉えたらいいと思います。

パクッと頬張ってから、すかさず紅茶をゴクリ。

この食べ方を教わったら、それ以降「スコーンの大ファンになりました」「もうスコーンとクロテッドクリームのないお茶なんて考えられない」というくらい、スコーンの味わいが格段に高まります。

きっと「スコーンはパサパサ」なんて二度と言えなくなりますよ。私がそうでした。


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